結婚後、ずっと車を持っていなかった我が家でしたが、とうとう車を買いました。
買うときに見積もりを出してもらったんだけど、車を買うときって「残価設定型プラン」ありきなんですね。
残価設定プランとは(トヨタより引用)
残価設定型プランとは、あらかじめ設定した3年後の価格を据え置いて、残りの金額を分割払いにするプランです。(注:メーカーによって年数はそれぞれです。)
「トリプルアシスト」に興味はあるけどよく分からないという方に、イラストなどを用いたQ&A方式で、トヨタ販売店のベテラン営業マンが分かりやすくお答えします。
自動車ローンの変型版。普通ローンは均等に分割するけど、残価設定プランは、数年後に車を返却することで月々の支払額が抑えられるローンになっています。
(数年後、返却せずに買い取ってもいいのですが、まとまったお金が必要になります。)
写真は車を買うときに出してもらった我が家の見積もりです。
30万円値引きしてもらったんですけど、ほとんど分割払い手数料分じゃん!って思ってしまいました。
年率3.5%と聞くと一見安そうだけど、60回払い(5年)だと357,585円。合計金額から考えると10%以上。
30万円あればいろいろなことできるのに!
ちなみに、我が家は残価設定プランにせず現金一括で買いました。
ところで、残価設定プランってディーラーさんからはお得なことばかり言われるのですが、気を付けた方がいいことも多いので、ちょっとだけ書きますね。
残価設定プランで気を付けた方がいいこと
ざっと5点あるので、車を残価設定プランで買おう~と思っている方がもしいましたら、ちょっと気を付けてくださいね。
数年後、車を返却せず買取る場合手数料が高くなりやすい
手数料(利子)は、ローン残高によって決まります。
そして、残価設定プランは普通の分割払いより月々の支払いが少なくなる=ローンはなかなか減らないということ。
つまり、車を返却せず最終的に買い取る場合、同じ@%なら普通の自動車ローンよりも残価設定プランの方が手数料は高くなります。
(下のサイトで簡単に計算できるので、気になる方はやってみてくださいね。)
なので、残価設定プランは少なくとも車を長く乗ろうと思っている人には向いていないローンです。
決められた条件内なら、残価が保証されるかどうか?
下取価格が下がっていたとしても、それを保証する契約となっているかどうか?は大事です。
例えば日産自動車のホームページにはこんな風に書いてあります。
もしクルマを傷つけてしまったら、保証額はどうなるの?
おクルマの傷の状態が、事前に決められた条件*内であれば、買取額は保証させていただきますので、ご安心ください。
*「車両買取保証の条件」を参照“日産 定番の買い方”残価設定型クレジット
残価が保障されていないとどうなるかというと……
例えば数年後、自分が買った車が不人気車種になってしまい、中古市場で安い下取り価格になったとします。
そうなってしまうと、買取価格が保障されていないため、車を返却しても残りのローンを相殺できず、余分にお金を払う必要がある、ということです。
例えどんなにきれいに乗ってて、あまり走ってなくても。
なので、保証されているかどうかはきちんと確認した方がいいし、どういう条件なのか?をよく見た方がいいです。
ところで、残価設定プランの嫌なところは、買った車の人気が出た場合、下取り価格が高くならないところ……。
なので、残価が保証されていない場合、下取り価格が下がるデメリットはユーザー、上がった場合のメリットは販売店なので、ちょっとずるいな~と思います。
傷、走行距離について
また、傷があったり、走行距離が規定を超える場合は、下取り価格が下がることがあります。
特に仕事で使う人は走行距離に引っかかりやすいので気を付けてくださいね。
そして、傷についても気を付けるようにしましょう。
中途解約について
中途解約はできるけど、その時点での残価も含めた未払い分の料金を一括で払う必要があります。
なので、収入が減ってしまったので「解約したい」と思っても、中途解約するためには、残りのローンの金額をまとめて一括で払わないとダメです。
一括で支払った後なら、車は自分のものなので売りに出すことはできるので、後から補てんできるとは思います。
ただ、「残価設定型プラン」にする人は、普通「一括でまとまったお金が用意できない人」が多いと思うので、中途解約にはくれぐれも気を付けてくださいね。
車が損傷した場合
トヨタのホームページから抜粋すると……
クルマの修理費用および評価額下落分はお客様のご負担となります。また、損傷の程度が大きい場合、おクルマ返却時(お支払い最終回)に追加のお支払い(精算金)が発生する場合があります。(損傷の程度が小さく、事前に定めた規定(「お支払い期間終了時後」Q3ご参照)内であれば精算金は不要です)
事故によりクルマが全損した場合はどうなりますか?
残りのお支払い金額(残価額を含む)を一括でお支払いいただきます。このような場合に備えて、車両保険のご加入をおすすめいたします。
これ、自分が事故を起こしてもとっても辛いんですが、問題は「もらい事故」(つまり、相手が悪い事故)の時がやりきれないんですよね……。
というのも、相手の保険で破損については修復してくれるけど、下取り価格が下がっちゃうことについては関係がないから。
ただ、これは購入した場合も同じです。
でも、「購入」している車なら下取り価格が下がる=車を売ったお金が少なくなるだけ。
一方、「残価設定プラン」の場合、車を返却するなら自分が事故によって買取価格が下がってしまった分を「払わないと」いけません。
トータルで見ると実は同じだけど、「まとまったお金を出さなきゃいけない」というのは大変だと思います。
最後に
残価設定型プランを組むときの5つの注意点について書いてみました。
今回、調べて分かったのは、やっぱり落とし穴があるんだな~ということ。
個人的には、車のローンはもったいない!と思う人ですが、どうしても利用したいという人は、メーカーのいい話に惑わされずに、くれぐれも気を付けてくださいね。